なぜ着物を着るだけで、モテるのか?

二〇一五年十月二十日、私はイタリア・ミラノの大聖堂(ドゥオーモ)前でカメラマンをさせられていた。一人のサムライ姿の男に群がる若い女性たちは、彼の横にいた私にカメラやスマホを渡して、彼とのツーショット写真を欲しがった。その数、十数人以上! 矢継ぎ早にくる写真撮影の依頼にニコニコ応じているつもりでも、実際は顔が引きつっていたと思う。それほど、人気者の彼の隣で、ただただ写真を撮り続けるのはつらかった。そして悔しかった。


しかし、あまりにも多くの外国人女性が彼をあたかもスターのような憧れの眼差しで見つめ、キャーキャー言いながら近寄り写真を一緒に撮りたがる姿に、悔しい思いをしつつ、実はうれしくもあった。複雑な気持ちではあったが、日本人としての誇りさえ感じられた体験だった。


書籍の一部をご紹介いたします。


KIMONOYA EIZI

「一流の人はなぜ着物を着こなすのか」を現代書林社より出版した著者のブログ

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